top of page

戸恒浩人さんのレクチャーを開催しました。

新春レクチャーシリーズ第3回、戸恒浩人さん「暗躍する照明デザイン」を開催しました。

まず、戸恒浩人さんのレクチャーでは建築学科時代に光という形のないもののデザインに魅力を覚えて照明デザインをめざしたこと、そして住宅から都市景観までにまたがるお仕事の大枠をご紹介いただきました。藤本壮介さんとの協働作品、レクサスのミラノサローネ(2009)で舞台用の照明を使ってアクリルの塊だけを光らせたプロジェクトや、同じく円錐形の光が人の動きに合わせて動くコスの「光の森」プロジェクト(2016)。住宅、病院、大学などのプロジェクト。そして、世界で初めて大規模建築をLEDだけでライトアップしたスカイツリー(2012)では、ライトアップではなく「ライトダウン」で上から細い光を重ね、夜空に浮かぶ富士山のような夜景をつくる仕掛けを教えていただきました。最後に既存の都市や建築のライトアップする「夜直し」プロジェクトでは、神社から現代建築のランドスケープまで、多くの人が足を運びたくなる照明デザインを見せていただきました。

ディスカッションでは、スカイツリーのライティングデザインが現れた時の驚き、鉄骨の「白」の塗装と照明の色の関係、LEDの技術革新によって照明デザインの世界が大きく変わってきていること、中国と日本、照明デザインと建築デザイン状況の比較、そしてこの2、3年で中国のデザインが急速にスマートになって、新しいセンスの世代が動き始めていること。そして照明コンサルタント的な性格の強いアメリカ、インスタレーション的な芸術性の強いヨーロッパ、その両面を担う日本の照明デザインの強みにも話が及びました。照明もまた、ファブリックや家具、植栽などと同じく人間の感覚や身体に近いところにあり、建築と人を結びつけているということを実感したレクチャーでした。

特集記事
最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page