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gallery IHA 2020 online lecture 02
「『そこ』で考えた建築」
非・東京で、新しい建築の芽が育っているようです。地域性を大事にしたもの、地域社会との関係をテーマにしたもの、その場のコンテクストを重視したもの、自然環境を豊かに取り入れ、生活と身体を開放するような軽やかさをもったプロジェクトが次々とつくられてきています。その環境、その地域、その場所、「そこ」で考えたプロジェクトの魅力を探ります。(長谷川逸子、produce & curation)
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●配信予定(毎週・金、19:30-21:00)
第1回 7/17 飯田善彦「半居」 (滋賀県)
第2回 7/24 キノシタヒロシ「小さな図書館のある家」 (鳥取県)
第3回 7/31 studio velocity 「生垣の中の家」 (愛知県)
第4回 8/ 7 木村松本「house A」 (大阪府)
参加費:各回1000円
定員:50名
*NPO建築とアートの道場2020年度会員の方は、2020年度分の企画に優先参加&無料参加可能です。
どうぞ会員への加入をご検討ください。
第4回8月7日は、木村松本「house A」です。お楽しみに!
第3回
第1回 7/17 飯田善彦「半居」 (滋賀県)
終了しました!
琵琶湖畔に建つ「半居」。設計者でもあり施主でもある飯田さんは、その美しい風景に惚れ込み、カヤックや、バーベキューを楽しむ拠点としてつくられたそうです。その一見、カジュアルな外観を生み出している、2階の15mm暑の水族館仕様のアクリル板はじめ、様々な素材へのこだわり、煩瑣で重たくなりがちな木造を徹底的にすっきりとつくる「テンション木造」ともいうべき、挑戦的な構造、聞きどころ満載のレクチャーでした。
ご参加のみなさま、門脇耕三さんやアストリッドクラインさんも「ぜひ一度お伺いしたい!」
と、すっかりこの「半居」に魅せられました。
第2回 7/24 キノシタヒロシ 「小さな図書館のある家家」(鳥取県)
終了しました!
鳥取市の商店街の中に建つ「小さな図書館のある家」。設計者のキノシタヒロシさんは、鳥取市の公共施設の設計に携わったとき、大きなハコがひとつあるよりも、小さな場所が街の環境を形作っている川辺を中心に10数カ所あった方が楽しいのではないか、と思ったそうです。防火帯としてコンクリートで建造された既存店舗の改修は、小さなギャラリーやカフェを運営している、東京都鳥取の2拠点生活をされているお施主さんの依頼だったそうです。本を読む場として開いていくための家具の設計は大きな課題だったといいます。アーケードの上、2階住居部分も魅力的でした。
第3回 7/31 studio velocity 「生垣の中の家」 (愛知県)
終了しました!
愛知県郊外の敷地に建つ「生垣の中の家」。植栽は、樹木の買い付けからデザインまで全部自分で手掛けるそうです。不整形に伸びる敷地の中に、植栽や床、コアとなるボックス、全体をつなぐ開放的な共用部の木軸、12枚のHPシェルの屋根といった要素を少しずつずらしたり、重ねたりしながら、内部空間と外部空間が入り混じったような、内部でもあり外部でもあるような場をつくりあげていました。木々が成長するとともにまた違う景色が生まれるのでしょう。長い伝統を持つこの国の「木造」への挑戦としても意義のあるものでした。
第4回 8/ 7 木村松本「house A」 (大阪府)
終了しました!
大阪と京都の中間ほど、奈良に近い郊外の傾斜地に建つ「house A」。この地域には、農業の小屋など、生きていくための、建築未満の切実な装置があちこちにあるといいます。世代を超えて使われていく建築には、その時は何の役に立つかわからない雑なものを緩く保存する「構え」が必要だということでした。庇の空間には、雨や風、草なども入ってきて人間だけではない、雑なものの空間になっている、ということでした。「house A」の面白さは、華奢な木造による母屋と、鉄骨の庇という、これまでの主従の関係を逆転した佇まいにあるのでしょう。また、新しい挑戦を見せていただきました。
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